2011年2月6日日曜日

ただの日本人

フランスに住んで6年目、自分の中の「日本」と、自分の身を置く「フランス」との折り合いがつかなくなってくるのを感じる最近。「日本系フランス人」になってしまった日本人(長く居る人、そしてその大抵が「フランス人」の部分が誇りだったりする)に対してあまり良いイメージを持たないため、これは注意しないとな、と思ったりする。

フランスに移住する外国人は、たいてい自分の国よりも良い環境を求めてやってくる。留学した後は自国に帰るのとは違って、長々とこちらに住む外国人は、たいていその部類だと思われている。実際にコロンビア人の友人も自分の国に辟易してフランスにやってきて、ベビーシッターのような小遣い程度の稼ぎを、自分の国の家族に仕送りしたりしていたのだった。フランスに帰化したいと思う外国人はとても多い。というか、仕事を持ち、自国の家族に仕送りが出来る環境を手に入れるには、いわゆる「紙」が必要で、その紙というのはフランス人になるということとほぼ同意なのだ。

私は、フランス人になりたいかと聞かれると「とんでもない」と言う。私は日本が嫌いだからフランスに来たわけじゃないし、日本が合わないから出てきたわけじゃない。かといって、日本にいたとして、今流行りの「女子会」とかに参加しているとも思えないけど。

最近はいろんな類のフランス人と接することが多くて、ついつい「日本人だったら~」と愚痴ることが多いのだけれど、あぶないあぶない。多分これで日本にしがみついてしまったら、「日本系フランス人」になってしまうのかなと思う。でも日本人として忘れちゃいけないことはあるのだ。

と、何が書きたかったかというと、雨の降る日には「傘かしげ」が出来て、小中高でトイレ掃除をしてきた自分を忘れない、という自分への覚書なのでした。身を置くフランスに合わせ過ぎて、周りのフランス人を怖がりすぎて、自分を見失わないように。私はパリのただの日本人でいたいと思います。

1 件のコメント:

  1.  フランスが濃すぎたときには、わたしと会うと効果的です。
     しょっちゅうは、悪影響をこうむりますが、まあ、
     しょっちゅうは会いませんね。えへへ。

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