6月までは忙しいことを理由にほとんど行かなかったのだけれど、それでも何回かは観たはずの舞台のことをまったく覚えていないのは、記憶に残らないくらいのものだったからだと思う。
6月にみたミハイル・バリシニコフとアナ・ラグーナの公演Three solos and a duetは、ありきたりな表現だけど、久しぶりに感動した。という以外になんと言えばよいのかわからない。日本でもこういう大人っぽい舞台をうてばよいのにと思う。還暦を過ぎたこの伝説のダンサーに、ジャーナリストの友達がインタビューをして、自分の履くトゥシューズにサインをもらってきたのを、それはもう羨ましく眺めた。
![]() |
Theree solos and a duet Théâtre de la ville |
7月の革命記念日にオペラ座の舞台が無料で観られる日に行った、イリ・キリアンのKaguyahimeは、鼓童の太鼓とフランスのパーカッションのやり取りがとても面白くて、総合的にはダンス云々というよりもスペクタクルとしてよくできている作品だなと思ったのだった。
![]() |
Kaguyahime Opéra de Paris Bastille |
10月だったかに、俳優業の傍ら劇場で働いているという知人が招待券をくれた演劇Grand Ecartは、昔から好きな映画俳優のThierry Lhermitteが主演というだけで、もう行く前から満足だった作品。
![]() |
Grand Ecart Théâtre de la Madelaine |
10月末に、人から誘われてヒップホップの公演を観に行った。素晴らしかったけれども、この踊りは、道端で踊っているのを眼の端に入れるくらいがちょうどよいと思った。正面から真面目に対峙すると一緒に身体を硬直させてしまって疲れるから。
![]() |
R.A.F. CREW/Delphine Caron Théâtre national de Chaillot |
そして1年の締めくくりに昨日観たLemoine man showは、フランスでよく言う「ワンマンショー」ってやつで、日本でいうとお笑いというよりも落語に近い気がする。風刺やブラックユーモアをちりばめ、ひとりきりで1時間半も喋りっぱなし。一番前の席で、ちょうど顔と舞台の高さが同じだったから、舞台上の塵が直撃してきて鼻がかゆくて仕方なかったのだけれど、テレビの某トーク番組のメンバーだった時からファンだったLemoineをごく間近で拝めてミーハーな気分。それにしてもこんなに笑ったのは本当に久しぶりで、健康になったきがした。
![]() |
Lemoine man show théâtre de la Gaîté Montparnasse |
カーナビと(助手席の)女性、どちらが効率的か」というネタがあって、それぞれの良い点悪い点を分析していくのだけれど、こんなかんじ。
カーナビは
- バカになる(カーナビに従って道がまだないところに突っ込んで事故った人がいるらしい。)
- 500メートル先のことを言う代わりに「運転上手ね」って誉めてほしい
- 音量調節可能
- 車を離れるときに、片付け忘れたら盗まれる(フランスだから)
- 渋滞を教えてくれる
助手席に乗った女房及び彼女は
- 駐車場で、空いている場所を通り越してから「あそこ空いてたのに」と教える
- 音量は、「おおよそ」調節可能
- パーキングメーター用の小銭を必ず持っている
- 車に忘れても盗まれない
- 渋滞に遭遇すると「この道が混んでることわかってたわ」と言う
Théâtre de la Gaîté Montparnasse |
来年はもうちょっと劇場に行きましょうと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿